まずまずおもしろかった!
隣に座ってた女子高生二人組がかなり笑ってた。ジャンプの読者かチョコプラのファンか知らぬが。
↑原作はジャンプのギャグ漫画。読んだことなし。テレビシリーズはぜんぶ見てから臨んだ。劇場版はオリジナルストーリーらしい。
とにかくパロディネタが多い。有名漫画の有名シーンを拝借するタイプのパロディと、ジャンルのあるあるをやるタイプのパロディと両方ある。多すぎるんじゃないかというくらい多い。それぐらい現代ではギャグというものが枯渇しているのだろうか。パロディをするという発想は、もはや突飛でもなんでもないのだが。高校生くらいの年代には尖ったことをやっているように映って、だから女子高生にウケていたのかもしれないが。
私がジャンプを読んでいた頃は『銀魂』とか『いぬまるだしっ』とかパロディが多かったが、それらよりもパロディ比率が増している。それが、名作やジャンルへの風刺とかカリカチュアになっておらず、ただ「パロディしたこと」をネタにしている様子で、安易な印象のシーンが多い。今の時代、ワンピースとか鬼滅みたいなヒット作を茶化したら叩かれるのだろうか。
そこに元ネタを明示しないパロディを入れてくるところに若干の卑怯さも感じる。本作の全体のパターンはドラえもんに似ている(これは1巻の表紙で暗示されてるけど)し、映画の物語は『スパイダーバース』に似ている。元ネタをぼかしたパロディはもはやパクリじゃんか、とか思った。敵のロボコがやられ際にロケットパンチを放つシーンは、なんかのパロディのような気がするけど思い出せないし。
パロディではない、ひねり出されたギャグはちゃんとおもしろかっただけに惜しい。ガチゴリラが他の世界線でことごとく死んでいるとか、ロボコが大幹部のセリフを遮っちゃうくだりとか。レミー・ボンヤスキーというおじさんにしか伝わらない名前が出てきたのも嬉しかった。
テレビシリーズを見ていて、毒が弱い作品だと思った。ワシ世代の『銀魂』とか『いぬまるだしっ』にあったキツイ下ネタがない。それと、ドラえもんのパロディなのにジャイアン・スネ夫ポジションのキャラクターが性格が良い。ジャイアンやスネ夫みたいな嫌な奴を魅力的に描くのって現代では難しいのかもしれない。
