曇りなき眼で見定めブログ

学生です。勉強したことを書いていく所存です。リンクもコメントも自由です! お手柔らかに。。。更新のお知らせはTwitter@cut_eliminationで

分析哲学

芸術を道徳的に評価することについてちょっと考えた

ちょっと考えたこと。 分析美学で、不道徳な芸術をどう評価するか、道徳的にまずい作品は美的にも悪いかどうか、という論争がある。『分析美学基本論文集』に入っているジェイコブソンの論文「不道徳な芸術礼賛」が有名で、ステッカー『分析美学入門』12章で…

最近読んだ本を紹介しちゃおうかな(ブランダム、圏論、フィクション論)

いろいろ紹介します。 白川晋太郎『ブランダム 推論主義の哲学』 以前にも読んだのだが再読。ブランダムの推論主義の解説書。ヒース『ルールに従う』を読んだおかげで、前よりもよくわかるようになったと思う。 cut-elimination.hatenablog.com 規範という概…

最近読んだ本を紹介しちゃおうかな(OCamlプログラミング、進化論、ハッキング、ダメット)

またいろいろ本を読んだので紹介します。 浅井健一『プログラミングの基礎』 2007年に出た本で、プログラミングの本としては異例のロングセラーである。それだけ古びない内容を持っている。 デザインレシピという手法を使ったプログラミングを、OCamlを題材…

北大・一橋合同研究会に参加して発表した漢

いまや若手分析哲学者の二大拠点となった(と私が勝手に思っている)北大と一橋大。それらの合同研究会が今夏も開催されました。今年で3回目。 sites.google.com 私は分析哲学ともまた違う謎の論理学をやる人間だが、発表させていただいた。ジラール理論を分…

最近読んだ本を紹介しちゃおうかな(セクロスの哲学、数学の哲学、アニメ史、経済学)

ひさしぶりに読んだ本を紹介しまっせ。重めの本をけっこう読んだ。 ラジャ・ハルワニ、江口聡・岡本慎平監訳『愛・セックス・結婚の哲学』 セックス哲学の入門書。2段組みでかなり分厚い。 思想史や社会学・人類学なんかの研究もおさえつつ、分析哲学の手法…

最近読んだ本を紹介しちゃおうかな(ローティ、フレーゲ、ロシア語)

いろいろ本を読んでいます。 朱喜哲『人類の会話のための哲学 ローティと21世紀のプラグマティズム』 最近プラグマティズムや推論主義が流行っているし、それらの真理や論理への考え方がジラール思想と近いものがあるんじゃないかと思って、勉強のために読ん…

矢田部俊介「哲学的論理学入門」を読み終りました(私は線形主義者なのか?)

↓これの続きでごんす。 cut-elimination.hatenablog.com フィルカルの矢田部俊介「哲学的論理学入門」第3回と最終第4回を読みました。 フィルカル Vol. 5, No. 3―分析哲学と文化をつなぐ― 作者:木下頌子,和泉 悠,八重樫 徹,三木那由他,峯島宏次,飯塚理恵,佐…

矢田部俊介「哲学的論理学入門」を読んでいます その2(ダメット、ハーモニー)

↓これの続き。 cut-elimination.hatenablog.com ↓これに載っている矢田部俊介「哲学的論理学入門」第2回の感想でごんす。 フィルカル Vol. 5, No. 2―分析哲学と文化をつなぐ― 作者:山田圭一,池田喬,佐藤暁,松永伸司,銭清弘,難波優輝,村山正碩,朱喜哲,加藤隆…

矢田部俊介「哲学的論理学入門」を読んでいます(柄谷行人の「インコンシステンシー」) #フィルカル #ゲーデル #不完全性定理

またまたフィルカルだ! フィルカル Vol. 5, No. 1―分析哲学と文化をつなぐ― 作者:柳川太希,鈴木亘,青田麻未,Jean Lin,佐藤暁,吉川孝,小野さやか,玉田龍太朗,稲岡大志,矢田部俊介,大畑浩志,谷川嘉浩,一方井祐子,酒井麻依子,朱喜哲,大谷卓史,長門裕介,大戸雄…

【なぜか多い⁉︎】ネット上にある証明論的意味論の日本語文献まとめ

日本で証明論的意味論(PTS, Proof-Theoretic Semantics)を研究している人、やたらと多くないだろうか!? という感じがしているが、どうもそうでもないらしい。後述する大西先生の講義によると、大西先生の博論以降の10年弱でも研究の進展はそれほどないと…

包括原理、ラッセルのパラドクス、ラッセルの(分岐)型理論、(ラッセルの)構成主義、部分構造論理

論理学をそこそこ勉強すると遭遇するのがラッセルのパラドクスの議論である。このパラドクスは有名なので、あるいはここから論理学に入った人も多いかもしれない。確か私はそうだった気がする。もうあんまり覚えてないけど。 このパラドクスは現在の標準的な…

「深刻ぶった女はキレイじゃない」って歌詞はモラハラか? そもそもモラハラって何か?(ホフディラン「スマイル」の歌詞を考える)

ホフディランの「スマイル」という曲の歌詞を考察したいのよ。 www.youtube.com まあ名曲である。最近は森七菜さんのカバーによってリバイバルしている。 www.youtube.com この曲の歌詞の「深刻ぶった女はキレイじゃないから」とか「すぐスマイルするべきだ …

「モーニング娘。の第3期メンバー」は確定記述句か? 問題の続報

【分析】「モーニング娘。の第3期メンバー」は確定記述句か?【哲学】 - 曇りなき眼で見定めブログ ↑この記事で「『モーニング娘。の第3期メンバー』は後藤真希という一人の人物を表現するが、これは確定記述句っぽくない」というようなことを書いた。ここで…

【エイプリルフール記念】嘘つきのパラドクスについてちょっと勉強しましたよ(発展途上)

※この記事はエイプリルフールのビッグウェーブに乗り遅れないように焦って書いたので、内容が凄くテキトーです。のちのちちゃんと勉強して推敲してアップデートします。 「私は嘘つきです」というやつです。論理学っぽく書くと「この文は偽である」。 (1)「…

オブジェクト指向プログラミングと存在論(オントロジー)の関係、そしてオブジェクト指向存在論の謎

Javaの勉強をしております。 Javaはオブジェクト指向言語である。オブジェクト指向プログラミング(Object-Oriented Programming)はいま多くの開発現場で使われている主流のプログラミングスタイルだと思われるが、これは哲学的にも興味深いのではなかろう…

【分析】「モーニング娘。の第3期メンバー」は確定記述句か?【哲学】

明るい未来に就職希望だわ〜。 言語哲学における「確定記述句」というのはラッセルが論文「指示について」で取り上げた概念である。フレーゲも「意味と意義について」で考察している。確定記述句とは何かというと「唯一の対象を指示する言語表現」のことをい…

倉田剛『現代存在論講義』読書メモ

倉田剛先生の『現代存在論講義』Ⅰ・Ⅱ(新曜社)はたいへん素晴しい本である。哲学に入門したい人はみんなこの本を読むといいと思う。しかし哲学の入門者はそもそもどういう本を読めばいいのかがわからないのだから難しいものである。まあそういうオススメ記…

岡本賢吾先生の二つの論文を読んだぞ

岡本賢吾先生は東京都立大学の哲学の教授で、専門は論理学・数学の哲学と情報の哲学とある(https://www.comp.tmu.ac.jp/philosophy/contents/staff/okamoto.html)。中央公論新社『哲学の歴史』の分析哲学編である第11巻で、ヒルベルトやブラウワーを中心と…