曇りなき眼で見定めブログ

学生です。勉強したことを書いていく所存です。リンクもコメントも自由です! お手柔らかに。。。更新のお知らせはTwitter@cut_eliminationで

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今更ながら『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を見たけどこれは確かに伊達じゃない

アマプラで見た。 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア Amazon この大クラシック作品を恥ずかしながらまだ見ていなかった。ガンダムは『ZZ』は見ていないけどファーストと『Z』は見ていて、それだけ見ていれば『逆襲のシャア』の予習としては十分と聴いている。に…

自然演繹のここがダメ! 4選(by ジラール)

ジャン=イヴ・ジラール先生といえば、線形論理の開発者であり、他にもさまざまな斬新な業績を打ち立てた論理学界の大巨人である。ジラール先生の線形論理解説論文"Linear Logic: Its Syntax and Semantics"に自然演繹の4つの問題点というのが書かれていた。…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾・第Ⅲ部第8章3節まで(復習編)

こちらの復習編。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 予習編でウォルトンは規約による説明を批判していると書いたが、全面的に否定しているわけではない。規約は十分条件ではないというだけである…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾八「選択公理」「"〇〇 such that □□"みたいなやつ」(復習編)

こちらの復習編。 選択公理について ACとAC'という二つの形の選択公理が出てきた。これらの同値性は新井先生の本で証明されているが、 ITTにおいても同値になるのかどうかはまだ調べていないのでわからない… 基幹講座 数学 集合・論理と位相 作者:新井 敏康 …

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ拾九・第Ⅲ部第8章3節まで(予習編)アニメの美学・現象学へ

メイク・ビリーブだ! フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 第8章のテーマは「描出体(depiction)」である。絵画を中心とした視覚的な表象体のことだが、しかし本書ならではの特徴づけで言語的な表…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾七「選択公理」「"〇〇 such that □□"みたいなやつ」(予習編)

直観主義型理論シリーズ。他の回はこちらから。 選択公理 選択公理はITTでは定理になる。 選択公理の定式化 新井敏康『集合・論理と位相』を参考にする。 基幹講座 数学 集合・論理と位相 作者:新井 敏康 東京図書 Amazon 選択公理は以下のような定式化が一…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ拾八・第7章の4節から終りまで(復習編)M-1のインディアンスのネタとキングオブコントのゾフィーのネタの不可解さについて

こちらの復習編 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon インディアンスのネタ 予習編で書いていなかった大問題がある。M-1グランプリ2020のインディアンスの漫才である。 私は敗者復活から見ていたのだ…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ拾七・第7章の4節から終りまで(予習編)やたらとエヴァで例える回

メイク・ビリーブであるぞ。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon ここでは「虚構として成り立つと知ること」と「真なることを虚構において知ること」とか、参加する表象体とそうではない装飾とか、…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾六「直和の応用(途中から)」(復習編)

こちらの復習編。 左射影 p の依存型のときの論理読み(存在量化のとき)というのは、 の witness を取り出すということになろうかと。それがヒルベルトのアレになる。右射影だとその個体について成り立つ性質を取り出すことになる。 右射影 左射影と同じよ…

【明石家さんまバンザイ】アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』の感想【渡辺&小西バンザイ】

非常におもしろかった。 あの『えんとつ町のプペル』に続くSTUDIO 4℃と吉本のコラボレーション作品である。なんでこう続いたのだろう。私はそのへんの事情は知らない。『プペル』は3DCGなので制作スタッフはほとんど違うだろうけども。で、そのコラボシリー…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾伍「直和の応用(途中から)」(予習編)

シリーズの他の回はこちらから。 &規則 はてなブログでは"&"をTeX記法でうまく表示できないという問題に直面しているがそれはさておき。 と のときと同様、 が に依存しないときに以下のようになる。 & &の規則は以下の下段である。 この前と同様 と と&の規…

メンタリストDaiGoさんがヴィーガンを"論破"していました

メンタリストDaiGoさんがヴィーガンを論破している切り抜き動画があった。ふたつ。 www.youtube.com www.youtube.com 私はヴィーガンでもベジタリアンでもなんでもないのだが、ヴィーガンの気持ちになってちょっとこれに反論してみたい。しかし元動画がわか…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ拾六・第7章1-3節(復習編)

こちらの復習編。 www.youtube.com この動画のコメント欄に素晴しいコメントがついている。 劇場で見ました。客は6,7人しか居ませんでした。中盤で客が一人入ってきた時、私も含めた客全員がいっせいにその客のほうを見ました。みんなその客が銃を持って…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ拾伍・第7章1-3節(予習編)バーチャルセックス論

他の回はこちらから。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 恐怖についてはこのあたりの回で触れたが、その伏線回収の章である。そこで私はアダルトビデオを見たときの性的興奮という例も出したが、…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾四「デカルト積の応用(途中から)」「集合族の直和」「直和の応用(途中まで)」(復習編)

こちらなどの復習編 コンビネータ コンビネータの導出は普通の命題論理の自然演繹と比較するとわかりやすいのではないかとなったので、載せときます。 だいたい同じですな。 項を隠す 型付ラムダ計算で にあたるのは であろう。つまり、 という型を持ったな…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾参「集合族の直和」「直和の応用(途中まで)」(予習編)

他の回はこちらから。 自分の担当ではないので緩く書こうと思ったが、緩くいこうとするととことん書くことのない回であった。 の規則もと&と並べて書くとわかりやすそうである。 EがApと比べて計算との対比がイメージしにくいがこれはなんだろう?

【感想】『映画大好きポンポさん』なる国産総天然色長編漫画映画を観ました

けっこうおもしろかった。 相変らずまったく何も知らずに観にいった。YouTubeで予告がオススメで出てきて、おもしろそうだったので観にいった次第である。まあこういう単発の劇場アニメはとりあえず全部みておきたいね。原作はマンガらしいのだけど、まった…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ拾四・第6章(復習編)

こちらの復習編。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon ままごと ごっこ遊び 猫耳 女子高生設定の飲酒 朝のガスパール インタラクティブ・ライブ 小道具が小道具を生み出す。虚構が虚構をどんどん再…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ拾参・第6章(予習編)※『アウトレイジ ビヨンド』のネタバレを含みます

メイク・ビリーブの読書会(雑談)だ! フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 第6章では「参加」という言葉で子どものごっこ遊びと表象体の鑑賞との類似点と相違点を論じている。 ごっこ遊びに参加す…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾弐「集合族のデカルト積(途中から)」「定義による同等性」「デカルト積の応用(途中まで)」(復習編)

こちらの復習編。他の回はこちらから。 名前(name) 前回もそうだったが、プログラムの「名前(name)」というのがなんなのかよくわからない。計算機科学ではよくある言い回しなのだろうか。 名前はわかっているけど実際の計算はよくわからないようなプログ…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾壱「デカルト積の応用」(予習編)

Per Martin-Löfの"Intuitionistic Type Theory"(1984)の勉強会の記録。他の回はこちらから。 今回は「デカルト積の応用」の節のみ。 登場する論理規則は以下の画像を参照。比較のために等号規則を除いた規則も載せた。 含意の定義 これは が に依存しない…