曇りなき眼で見定めブログ

学生です。勉強したことを書いていく所存です。リンクもコメントも自由です! お手柔らかに。。。更新のお知らせはTwitter@cut_eliminationで

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴンブリッチとアニメーター

清塚邦彦『絵画の哲学』を読んでいる。 絵画の哲学: 絵とは何か、絵を見る経験とは何なのか 作者:清塚 邦彦 勁草書房 Amazon 第2章はエルンスト・ゴンブリッチという美術史家の理論の紹介・検討に充てられている。ゴンブリッチは哲学者ではないが、その後の…

キミは『プリンセスチュチュ』を見たか?(難解な女児アニメ)

おもしろいけど難解。 プリンセスチュチュ 1(un)<初回限定バレエ音楽収録CD付> [DVD] 加藤奈々絵 Amazon 某氏から薦められて見た。 薦めてくれた人は『少女革命ウテナ』も好きでよく熱弁している。本作も『ウテナ』に似ておとぎ話のような世界であり、かつま…

ジラール「超越論的シンタクス」についてのメモ その3 何故こんなに難しいのか😭

↓これの続き cut-elimination.hatenablog.com これまで「超越論的シンタクスは難しい!」と書いてきた。ではなぜ難しいのか、考えてみたい。 まず、そもそもジラール先生の論文は昔からかなり難しい。難しいというより読みにくい。論理学のテクニカルな部分…

ジラール「超越論的シンタクス」についてのメモ その2 公理的実在論=システムへの批判

↓これの続き cut-elimination.hatenablog.com 超越論的シンタクスの目的として、ジラール先生は「システムから自由な論理学」の構築を挙げている。第四論文"Transcendental syntax IV : logic without systems"のタイトルにもそれが表れている。 システムか…

【高山一実】『トラペジウム』なる漫画映画を観てきた!(怪作です)

おもしろいのかおもしろくないのかよくわからないがとにかく怪作だった! レイトショーで鑑賞。観客はまばら。 トラペジウム (角川文庫) 作者:高山 一実 KADOKAWA Amazon 怪作というのは話の異様さゆえである。原作は未読なのだがまさかこんな陰鬱な話とは……

ジラール「超越論的シンタクス」についてのメモ その1 総合的ア・プリオリと総合的ア・ポステリオリ、usineとusage

久しぶりにジラール記事です。 最近はジラール先生の2010年代以降のプロジェクト「超越論的シンタクス」について調べている。現時点でのメモを書いておく。近く某所で発表するかもしれないので、ネタバレしない程度に。論文にするのは難しそう。以下はほんの…

最近読んだ本とか論文を紹介しちゃおうかな(レゲット、AIで英語論文、ゲーム理論、井上俊之)

またいろいろ読んだので紹介するぜ! Anthony J. Leggett "Notes on the Writing of Scientific English for Japanese Physicists" 柳瀬陽介「AIを活用して英語論文を作成する日本語話者にとっての課題とその対策」 浅古泰史・図斎大・森谷文利『活かすゲー…