曇りなき眼で見定めブログ

学生です。勉強したことを書いていく所存です。リンクもコメントも自由です! お手柔らかに。。。更新のお知らせはTwitter@cut_eliminationで

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾七・第10章4節〜11章(予習編)

メイク・ビリーブを題材とした雑談の記録。最終章であるよ。 他の回はこちらから。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 10章後半では「非公式のごっこ遊び」というなかなか応用が効きそうな概念が出…

【感想】『サイダーのように言葉が湧き上がる』(古いものは慎重に扱いましょう……)

けっこうおもしろかった! 『映画大好きポンポさん』もそうだったが、とにかくいろいろな演出技法をこれでもかと詰め込んだ現代アニメらしい作品である。画面分割とか音楽との同期とか視点がよくわからないカメラワークとかスマホのスクリーンを鏡のように使…

【感想】『100日間生きたワニ』を観てきたった(そしてオリンピック開会式について考えた)

しつかりとつまらなかった! 観ているあいだずっと「そもそもこの映画は誰が何のために作ったのだろう?」という気持ちであった。それくらいエネルギーというか訴えるもののない作品なのである。話もよくわからないし絵も原作のイラストが喋るだけである。何…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ弐拾弐「命題的な(?)等しさ(途中から)」(復習編)

こちらの復習編。 同一性の除去公理 わたくし的に気になったのは、プリンキピアでは性質に量化しているがITTではそれができないという点で、集合族を で束縛することもできるのに何故だろうと思った。しかしITTはどうも高階論理に対応するものではないので、…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾六・第10章1-3節(復習編)

こちらの復習編。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon ガリヴァーもリリパット人も存在しないのなら、彼らについての命題も存在しない。それゆえ、ガリヴァーはリリパット人に捕らえられたという命…

『竜とそばかすの姫』の感想(死ぬほどのネタバレ)

すごく微妙だった! なんだろう、この気持ち。 話の話 ビジュアルと音楽 全体的に 根源的な問題点 まとめ 話の話 なんというか、すごく変な映画だった。細田さんてこんな感じだったけか。『未来のミライ』は金曜ロードショーで一度見ただけだったからあまり…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾伍・第10章1-3節(予習編) 2.5次元と3次元の違い〜知りもしない『黒執事』を題材に〜

シリーズの他の回はこちらから。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 第10章のタイトルは「架空の存在者をしりぞける」というもので、虚構的対象と言われるものを存在者として認めないとする立場を…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾四・第9章(復習編)

フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon ぶっちゃけこの章のテーマはあまり関心がないというか、知識がなくて論じれない。拙者は学部時代はいちおう文学らしきものを専攻する学科だったけど、なんだかん…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾参・第9章(予習編)

過去の回はこちらから。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon フェミニズムと萌え絵批判の問題について考えていて、メイク・ビリーブを援用したい所存。あと佐々木敦先生の本をチラ見したら、(もち…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ弐拾壱「有限集合」「無矛盾性」(予習編)

直観主義型理論でごんす。 有限集合 規則 これまでの規則はすべて、ある集合(あるいは集合族)からある集合を作るものだったが、ここで導入する有限集合は前提なしに直接に与えられるものである。 によって無限個のルールがあることに注意。 形成則 前提が…

【感想】『ゴジラVSコング』を観ていたら永田裕志の影がチラついた【ネタバレ】

そこそこおもしろかった! コロナの影響でアメリカと日本で公開時期がズレまくって、アメリカではちょっと前にもうBlu-rayは出てたそうですな。 ゴジラvsコング 4K UHD 限定スチールブック仕様 [4K UHD+Blu-ray ※日本語無し](輸入版) -Godzilla vs Kong Stee…

ナチスと新書の記事にコメント

こんな記事を読んだ。 gendai.ismedia.jp 雑誌「群像」が講談社現代新書とコラボした企画らしい。それを知らずに読んだので後半で「なんで急に新書を薦めだしたのだ?」と思ってしまった。 著者の田野大輔先生はなかなかのトゥイッター強者らしく、トゥイッ…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾弐・第8章4節から終りまで(復習編)ロックを聴く・作るという経験

こちらの復習編。 フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 音楽について。ライブで体を動かすというのを思い浮べると音楽のメイク・ビリーブがわかりやすいかも。 331ページなんかで論じられているが、…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ弐拾「二つの集合の直和」「命題的な(?)等しさ(途中まで)」(復習編)

こちらの復習編。簡単に。 直和 は任意の集合の直和でここでは二つの集合の直和である。違いは数だけではない。 ではインデックス? ラベル? のようなものと集合族とで直和を形成したが、ここでは集合と集合からである。なので&にあった非対称性が にはない…

ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾壱・第8章4節から終りまで(予習編)モビルスーツやエヴァンゲリオンといった現実にありえないものの描写に"リアリティ"を感じるのは何故だろう?

メイク・ビリーブ、はじまるザマスよ! フィクションとは何か―ごっこ遊びと芸術― 作者:ケンダル・ウォルトン 名古屋大学出版会 Amazon 描出体の続きであるよ。 写実性 写実性(realism)についてはちょっと言いたい事例がある。ちょうど『機動戦士ガンダム …

【何やってるの!】ガンダムにわかの私が『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』を観た感想!【バカにするぅ!】

とてもおもしろかった! 記事タイトルにあるような富野調(?)の台詞回しがいいね。 この予習のために大急ぎで『逆襲のシャア』も見た(今更ながら『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を見たけどこれは確かに伊達じゃない - 曇りなき眼で見定めブログ)。 機動…

「直観主義型理論(ITT, Intuitionistic Type Theory)」勉強会ノート其ノ拾九「二つの集合の直和」「命題的な(?)等しさ」(予習編)

過去のシリーズはこちらから。 今回は自分の担当ではないので内容がないよう。 二つの集合の直和 数を指定しない直和は連言になって二つの集合の直和は選言になるというのはなんか凄い。 というまた新しいのが出てきた。 命題的な(?)等しさ "propositional"…