曇りなき眼で見定めブログ

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ウォルトン『フィクションとは何か』読書会記録其ノ弐拾六・第10章1-3節(復習編)

 こちらの復習編。

ガリヴァーリリパット人も存在しないのなら、彼らについての命題も存在しない。それゆえ、ガリヴァーリリパット人に捕らえられたという命題も存在しないと思われる。(385ページ)

私の説だとこのような命題は存在するともいえるし存在しないともいえる、と思う。これはde reとde dictoとか絡んでくるかも。

 例えば

 

 セバスチャンはシエルの執事である。

 

という命題は存在するのか? ウォルトン説ではこれは何か別の命題の言い換えということになるが、私の考えではセバスチャンやシエルという存在者についての命題とも言えると思われる。作品を超えて作品の登場人物に言及できるか、という問題かもしれない。二次創作などでこの設定は改変できる、とか考えだすと固定指示子の議論に似てくる。

 あと予習編でりんごとハチミツを例にとったが、これらは種名辞なので微妙だったかも。