曇りなき眼で見定めブログ

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アニメ『葬送のフリーレン』見たよ(力入りすぎ)

 おもしろかった。

 斎藤圭一郎監督作品はけっこう見ている。『ぼっち・ざ・ろっく!』は絵はいいけど声優の演技がアカンと書いた。

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大学時代の自主制作アニメへの評価も辛め。

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しかし本作は良かった。

 レイアウトというか空間設計が巧みである。定期的に物凄いロングショットが入り、キャラクターよりも美術を存分に見せる。世界の豊かさを大事にしている。いわゆる「ナーロッパ」的な世界なわけだが、「なんとなく中世ヨーロッパ風」ですまさず、建物や自然をしっかりと描いていて好感が持てる。戦闘シーンの作画ももちろん良いわけだが、それ以上にロングショットの美術が印象的だった。原作はちょっとしか読んでいないのだけど、原作は空間や動きの描写があまり上手くないっぽく、そこをしっかりと補っている模様。

 声優の演技も妙に落ち着いていていい。原作がそもそも落ち着いているのだろう。誰かがなにかすごいことをやったときに周りが記号的に大袈裟な反応をしたりしないのが良い。

 しかしテレビアニメなのに作画枚数ほか力を入れすぎじゃあないだろうか。私はいま1972年の『ど根性ガエル』を見ているが、いろいろ省力技法を使いつつもアニメとして豊かである。金と時間を掛けて良いものを作るのも大事だろうけど、50年前にはあった技術が失われているような気もする。

 まあ斎藤監督にはこれからも期待です。