けっこうおもしろかった!
私含めチー牛みたいな客ばかりかと思ったら意外とお姉ちゃんやアベックもいた。
テレビシリーズと映画前作の感想
テレビ版と映画前作も見た。
テレビシリーズ後半などはなかなか良い話だと思った。「かえで」の話とかけっこう感動的だった。
しかし良い雰囲気をブチ壊すくらいには主人公の咲太の言動や性格が気持ち悪い。キリッとした顔で下ネタを言うのは気持ち悪いうえにスベっていると思った。皮肉を交えた会話も多いのだがあまり上手くはない。
シュレディンガーの猫とか理解が大幅に間違っていて、科学的な味付けも上手くいっていないように思えた。双葉が疑似科学にのめり込むヤバい人に見えなくもないくらいだった。
劇場版第一作『ゆめみる少女の夢を見ない』はなんかSF展開が難解だった。
妙に淡々としたアニメ
先日はあらゆるカットの隅々まで工夫が凝らされた『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を観て発熱したが、本作はそれとは対照的にあらゆるカットが妙に淡々としている。
cut-elimination.hatenablog.com
しかしアニメというのはとにかく密度を濃くして全カットのクオリティを上げればよいというものではないってことには私も薄々気付きつつある。本作のようなしんみりとした良い話にはむしろ淡白なくらいの映像の方が合っているのかもしれない。『かがみの孤城』もそうだった(不登校をテーマにしている点も似ている)。
SF展開もほぼなくて私好みだった。思春期症候群がなんなのかずっとよくわからなかったのだが、思春期の悩みを見える形にしようという意図は本作で漸く伝わった感じだった。
咲太の気持ち悪さもあまりなかった。
通信制高校プロパガンダか!?
私は全日制普通科高校出身なので通信制のことはよく知らないが、ちょっと通信制プロパガンダっぽい話と思った。通信制高校ってそんな理想郷みたいなもんでもないだろう。
花楓がまだ入っていない学校に期待しすぎ気味なのもやや心配になった。まあ入ってみて合わなくても絶望することないよ、と私も兄目線になってしまった。
まとめ
これまでのシリーズにあった難解なSF設定や変な科学知識がなく、気持ち悪さもない。気合の入った映像でもないがそれがちょうど良い。そんな良作でした。
冬の次作も観ます。