↓こういう記事を書いてきた訳だが、
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やっぱりディズニーは外せない。↓エイゼンシテインのディズニー論を読んでいるので、調べるのも兼ねてディズニーの1920〜30年代の短編アニメーションをいろいろ見(返し)ている。
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特にウォルト・ディズニー自ら監督したものがなかなか良いのでそれを幾つか紹介する。
ディズニーの公式YouTubeチャンネルがけっこう沢山アップロードしている。まず見るべきはやはりこれ。「蒸気船ウィリー」。
ミッキーを主人公とした最初の作品である。世界初のトーキー(声が付いた)アニメーションだとかそうではないとかいろいろ説がある。
私が推しているのはこれ。「プレーン・クレイジー」。
制作は「ウィリー」より先らしい。
この二作ではミッキーというキャラクターがなかなか身体を張っていてしかも傍若無人で、素晴しいコメディアンぶりである。デザインは今とはけっこう違うけど憎らしい顔つきが個人的には好き。自由闊達に動く描線は均一だが生き生きとしており、動きの快楽に満ちている。また動物のアクションや機械仕掛け、そして音楽とのシンクロの演出はアイデアに富んでいる。現代日本アニメみたいな激しい三次元的なアクションやカッティング(それこそエイゼンシテインが開発した様な)はないが、アイデアの豊富さという点では何かと約束事の増えてしまった現代アニメーションの水準を大きく上回っていると思う。
ついでにエイゼンシテインが絶賛していたものを。ミッキーと並行して作っていた「シリー・シンフォニー」シリーズの一作「骸骨の踊り」。
墓から出てきた骸骨がミュージカルの様に踊る。肋骨を木琴みたいに叩いて演奏する演出をエイゼンシテインが面白がっていた。
エイゼンシテインが最高傑作と評していたのが、正確には判らないが多分これかと。「人魚の踊り」。監督はウォルトではない。YouTubeにはダイジェストしかなかった。