最近は文学をよく読んでいるけれど、それ以外の本もジワジワ読んでまっせ。紹介していきます。
松坂陽一編訳『言語哲学重要論文集』
フレーゲ、ラッセル、ドネラン、カプラン、エヴァンズ、クワイン、クリプキの有名な論文を集めて邦訳した本。哲学研究室で論理学をやる者としてこれくらいは読んでおかねば、ということでお友だちと読書会をやって読んだ。
指示、確定記述、固有名、内包的文脈、あたりがテーマとなった論文が集められている。これらは20世紀半ばあたりまでの分析哲学の主要テーマだったと言える。最近はもっと応用的というか現実的なテーマが扱われることが多いが、それでもこの本に載っている論文の議論が下地にあるのだと思う。
この本を読んだ後に東浩紀先生の本なんかを読むと、あ〜レベル低いな〜と思う。ああいうポピュラー現代思想界隈では、ウィトゲンシュタインとかクリプキとかの我田引水が行われているが、そういう人らのネームバリューまかせで議論せず、せめて本書を読んで議論の歴史を学ぶべきだと思う。
飯田隆編『論理の哲学』
前に読んだことがあったが『言語哲学重要論文集』を読んだのを機に再読。前よりは論理学には詳しくなっているので、いっそう楽しめたと思う。
いろいろな人が論理学にまつわるいろいろなテーマを論じている本。当時としては若手だった著者が多い。
照井一成先生の論理と計算の関係(カリー=ハワード同型対応)についての解説や、峯島宏次先生による論理と自然言語の関係(形式意味論やカテゴリー文法)の解説が特に興味深かった。
論理学の入門を終えていて、哲学にも関心があるという人にオススメ。
泉美智子『今さら聞けない投資の超基本』
フェローシップのお金を貰えたので、投資に乗り出すことにした私。とりあえず売れてるっぽいこの本を読んだ。わかりやすくてよかったのではないか。
とりあえず積み立て枠のNISAは始められた。
細馬宏通『ミッキーはなぜ口笛を吹くのか アニメーションの表現史』
最近はアメリカの昔のカートゥーンについて調べている私。この本は世界初のアニメーションから始めて初期のアニメーションの表現の裏側を論じている。著者の博識は素晴らしいものがある。とても勉強になった。
ヴォードヴィル劇場という見せ物興業と最初期のアニメーションの関係、アニメーションと音響技術の関係、あたりが詳しく論じられている。どれも目から鱗で「その表現にはそんな裏側が!」という感じ。アニメーションがより楽しめる。
タイトルには「ミッキー」とあるが、ウィンザー・マッケイやフライシャー兄弟の論考が多め。ただし「蒸気船ウィリー」の解説は詳しい。「蒸気船ウィリー」というタイトルの意味も読めばわかりまっせ。



