曇りなき眼で見定めブログ

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『【推しの子】』に木村響子氏が抗議(雑感)

 映画も観ていないし感想メモが溜っている本もないので時事を。

 私は『【推しの子】』は漫画は読んでいないがアニメは見るともなく見ている。他事をやりながらなんとなく程度に。色合いが綺麗だと思う。原作の作画の横槍メンゴ先生の色彩センスが良いのだろう。話は若者向けに感じる。SNSや配信アイドルといった題材もそうだが、社会問題への掘り下げが学校のディスカッション的とに思える。それと16歳で妊娠というのをポジティブに描いているのが軽く反出生主義者の私には受け付けない。

 で、アニメの最新の回(第6話)で、恋愛リアリティショーに出演した子がネットで叩かれて自殺を図る(主人公が助けて未遂)という話が描かれた。これは「テラスハウス」に出演したことがもとで誹謗中傷されて自殺してしまったプロレスラーの木村花さんを思わせる。この回を受けて花さんのお母さんで同じくプロレスラーの木村響子さんがTwitterで抗議した(アニメを見た訳ではない模様)。亡くなった娘のことを話題作りのために使われたと感じたようだ。

 私の意見としては、遺族の方の不快感も理解できるしかといって表現が萎縮することもない、みたいな穏当なものしかない。そもそも『推しの子』作者が花さんの件を題材にしたかどうかはわからないが、読む側・見る側としては想起するのも自然と思う。というか実際の事件を想起させることで生々しさを演出してる気がしてならない。しかしそれが道徳的に悪しきことかと言われると微妙である。もちろん響子さんのように批判することも自由である。

 今回の件ではあろうことか多くの『推しの子』のファンが響子さんに誹謗中傷をしている。『推しの子』のこのエピソードがネットの誹謗中傷の恐ろしさを描いているのに、である。まあアニメを見て自己を成長させるのって難しいのだろう。アニメなど所詮はその程度である。それと、自分の好きな作品についてネガティブなことを言われることに耐性がないアニメファンが多いように思われる。私も『羅小黒戦記』がプロパガンダだと言われてイラッときたこともあったが、あくまで冷静な議論で反論し、建設的に作品を語り合いたいものである(そうしたつもり)。響子さんも正式な抗議をするならばちゃんと作品を見るべきだろう。