曇りなき眼で見定めブログ

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おもしろアニメーション映画『JUNK HEAD』の簡単な感想

 これは『プペル』の上位互換である。

 私は情弱なのでこのたび初めてこの作品を知った。たいへんおもしろかった。アニメ映画『えんとつ町のプペル』に対する私の感想はこちらの記事を参照していただきたい→【感想】「えんとつ町のプペル」と「鬼滅の刃 無限列車編」と「羅小黒戦記(中国語音声・日本語字幕)」を観てきたぞ! - 曇りなき眼で見定めブログ

 『プペル』に対する私の感想を要約すると、ものすごい駄作だがなんだか嫌いになれない、というものである。映画としてはボロボロだけれど、世界観とかデザインとかアニメとしてのベースの方向性はむしろ好きなのである。本作『JUNK HEAD』は、そういう好きな雰囲気が凝縮されていてなおかつ全体としてもおもしろく仕上がっていた。しかもほとんどひとりで作っているとのことで、その情熱たるや凄まじい。インディーズ映画っぽい荒々しさに満ちた作品かと思いきや「しっかりと」おもしろかったのでそれが驚きである。

 世界観は弐瓶勉先生の『BLAME!*1』や、あと『タテの国』というマンガもあったがあんな感じで、わけがわからないくらい高層建築が建てられてしまって自分がどこにいるのかよくわからないのである。私はそういうのが大好きである。悪夢みたいだ。

 クリーチャーのデザインも素晴しいし、イチモツのでかいクリーチャーの遺伝子を取りにいくという動機のしょうもなさもよい。あの三バカが後半で活躍するというのもドラマチックである。しかも彼らの異名も伏線になってたし。センスと情熱だけでなく観るものを楽しませるエンタメ精神にも富んでいて楽しい。

 あとあの赤いフードの子がめちゃくちゃかわいい。

 あとキャラクターの発話がときどき日本語っぽく聴えるのとかもいちいちおもしろい。

 クノコがキモい。

 ごく個人的に好きだったのが、火力を調整しつづけているジジイである。ちょっと『星の王子さま』の点灯夫を思わせる。というか全体的に『星の王子さま』チックなところがある。あの組織で働いているヤツらも。彼らはジジイの存在を知っているのだろうか? 故障の原因がジジイの匙加減だということを? という世界観のヘンテコさというか支離滅裂さがたいへん良い。

 生命の木とか赤いフードの子とか伏線を残したまままだまだ続きそうな感じで終ったが、続編を制作中とのこと。いったいいつ完結するのかわからないが、気長に待ってます。

 

 それにしても『モルカー』といいこれといいストップモーションアニメもいいなあ。