曇りなき眼で見定めブログ

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"相互作用としての計算"調査記録その弍

 Wikipediaを見ていたら"interactive computation"と"interactive computing"は違うというようなことが書かれていて、ちゃんとページも分かれていた。両方を見たけれども両者の違いはよくわからない。interactive computation のほうには「数学的モデル」と書いてあって interactive computating のほうには「〜であるようなソフトウェア」という感じで書いてあったから、数学的モデルか実装かの違いということでよいのだろうか。というか computation と computing の違いってそういうことなのだろうか。ミルナーの著作では computing という言葉がよく出てきて computation はあまり出てこないな〜と思っていたところなのだけど。

 それはそれとして。

 この調査記録シリーズのその壱ではミルナージラール先生、アブラムスキー先生が interaction の重要人物と書いたのだけれど、まだまだ興味深い人はいる、ということがWikipediaのおかげでわかったという話である。Wikipediaの"interactive computation"というページを見たら相互作用的な計算の数学的モデルはいろいろと提案されているということが書いてあったのだ。さらに調べていくと、その人たちはだいたい以下の"Interactive Computation: The New Paradigm"という本に寄稿している。

Interactive Computation: The New Paradigm

Interactive Computation: The New Paradigm

  • 発売日: 2010/10/14
  • メディア: ペーパーバック
 

 この本は2006年に出たようで、副題に"The New Paradigm"と書いてあるけどもう古くなっているのだと思うけどまあそれはそれとして*1。この本の最初の記事はミルナーが書いているので私としてはドンピシャというかありがたい。また編者のうちの二人であるGoldinという人とWegnerという人の共著"Principles of Interactive Computation"はなにやらデカルトとかカントとか哲学史に言及して interaction を論じているようで、なんだかおもしろそうといかスリリングである。しかしこの本をまだ入手できておらず、いまのところアブストラクトを見ているだけである。

*1:哲学のような古からの伝統を重視する学問と計算機科学のような千変万化する学問はめちゃくちゃ相性が悪いと思うのですが、だからこそそれらを往来するのが楽しかったりします。