曇りなき眼で見定めブログ

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【BUMP OF CHIKEN】「天体観測」は天体観測に成功していないし「スノースマイル」は雪が降っていない【歌詞】

 ラジオ番組「伊集院光深夜の馬鹿力」に「空脳アワー」という素晴しいコーナーがある。「脳がウッカリ」した体験を送るというのがテーマで、リスナーの幼少期の謎の記憶や自分でも意味のわからない勘違い、ちょっと不気味な話などがたくさん取り上げられる。

 そのコーナーで面白い話があった。石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」という歌があるが、その歌詞について(作詞は阿久悠)。この歌は「上野発の夜行列車 おりた時から」というフレーズから始まる。この印象からこの歌にはなんとなく東京の上野という土地が登場するように思える。しかし「上野発の夜行列車 おりた時から 青森駅は雪の中」と続く。そして北海道へ行く連絡船に乗る。つまり、「上野発の」列車から降りたところから始まりそこは青森なのだから、上野という土地はいっさい出てきていない。もちろんこの歌の主人公は上野から乗ってきたのかもしれないが、歌詞中には出てこないのである。なんとなく「上野」というワードが入っているから思い込みが生じるのだ。

 

 で、こうした現象は心当りのある例が私にもある。それがBUMP OF CHIKENの「天体観測」と「スノースマイル」である。

 


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  「天体観測」というタイトルだが、この歌詞をよく見てみると天体観測はしていないのではないかと思う。少なくともちゃんとはできていない。「ほうき星」は見ていないはずである。

 終りのほうで「予報外れの雨に打たれて」とある。冒頭で「ベルトに結んだラジオ 雨は降らないらしい」とあるのと対応している。一番に「君の震える手を握ろうとしたあの日は」という一節があって、これが二番では「君の震える手を握れなかった痛みも」になる。そして終盤で「予報外れの雨に打たれて泣き出しそうな 君の震える手を握れなかったあの日を」となるのである。つまり「君」の手が震えていたのは雨でほうき星が見れなかったからである。それが「僕」は心残りだというのがこの歌のテーマであると思う。

 ただ、「望遠鏡を覗き込んだ」というフレーズもあるので、少しは天体観測できたのかもしれない。しかしほうき星というのは流れ星と違って見えるときはずっと見えるので、望遠鏡を覗いて見たら意外と曇っていた、なおかつ雨も降ってきた、という状況だったのかも。

jupiter

jupiter

  • アーティスト:BUMP OF CHICKEN
  • 発売日: 2002/02/20
  • メディア: CD
 

 


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 というわけなので「天体観測」はちょっと微妙なのだが、もっとよい例がある。それが「スノースマイル」である。こちらは雪をテーマとした歌なのだが、歌詞をよく見ると雪が降っていないのである。

 全体としては、季節は冬で、恋人たち(かどうかはわからない)が二人で歩いているという歌詞である。一番に「『雪が降ればいい』と口を尖らせた 思い通りにはいかないさ」という一節がある。この時点で雪は降っていない。そこから「落ち葉を蹴っ飛ばすなよ」となるので、この時点だけでなくそれまでにも降っていないようである。で、サビは「まだキレイなままの 雪の絨毯に二人で刻む 足跡の平行線」で始まるのでここがあたかも雪道を歩く恋人を描いた歌っぽくしているのだが、その後すぐに「こんな夢物語 叶わなくたって笑顔はこぼれてくる 雪のない道に」となる。二番もラストのサビもこの調子である。

 つまりこの歌はハッキリと、雪が降ったら楽しいだろうけど降らなくても貴方と歩いているだけで楽しい、ということを歌っている。それに「スノースマイル」というタイトルを付けるのだからおもしろい。藤原基央さんは狙って技巧的にそうしているのだろうか? それはわからないが、とにかく名曲である。

ユグドラシル

ユグドラシル

  • アーティスト:BUMP OF CHICKEN
  • 発売日: 2004/08/25
  • メディア: CD